道路植栽による交通騒音の低減方策


4.5考察及び樹種の決定

 図−2に測定した挿入損失と樹木の特性の関係を示した。葉の面積が広いほど、また植生密度が高いほど低減効果が高いことが確認できた。オトメツバキ、サザンカ、マメツゲが効果が高いと考えられるが、ツバキは、成長にばらつきが生じ樹形がそろいにくく、マメツゲは低木であり効果が出るまでに年数がかかるなど、それぞれ欠点がある。

 そこで、物理的特性の計測でも葉厚、葉面積、植生密度の数値が高いサザンカに決定した。これは、中木、広葉、常緑に分類され、形状タイプも卵円・球形で、実験の挿入損失も大きく低減効果が高いと判断したからである。


図−2は 葉面積と植生密度との挿入損失の関係


 5.植栽工事の実施
図−3植栽施工図


 延長270mについて、図−3のように、高さ1.5m、葉張0.5mのサザンカを0.5m間隔で実施した。(写真−6)

 また、擁壁を修景しているツタ(ヘデラ)を転落防止柵(高さ1.5m)に巻き上げ、低減効果を高めることとした。(写真−7)

 

写真−6

写真−7

 

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