道路植栽による交通騒音の低減方策
| ||
3.対策工の検討及び決定
道路交通騒音に対する環境保全の方法としては、直接的に防音壁を設置して到達音を回折させて低減する方法(佐世保駅周辺鉄道高架化事業の仮線路での実施例では高さ2.0mの防音壁で4〜5dBの低減効果があった。)、排水性舗装を採用して発生音を低減させる方法(3〜5dBの低減が試験施工で確認されている。)が挙げられる。しかし、現時点で環基準を達成できており、騒音が大きい他地区への影響を勘案し、間接的な方法を選択した。 つまり、街路という道路特性を考え、圧迫感を感じさせない植栽帯を採用することとした。これは、調査地点全延長にわたり、河川側の擁壁の修景のためにツタ類を植えており、そこに樹木を植えることにより、新たに植栽帯の設置の必要がなく経済的に対応出来ると判断したからである。(写真−2)しかし、この手法は、防音壁や排水性舗装などと異なり、その効果が定量的に予測できる段階には至っておらず、効果の予測及び騒音レベルの低減に有効な樹木選定のため、実験を行うこととした。 | ||