○長崎県福祉のまちづくり条例

平成9年3月21日長崎県条例第9号

改正

平成11年12月24日条例第45号

平成15年12月22日条例第68号

平成19年3月23日条例第21号

長崎県福祉のまちづくり条例をここに公布する。

長崎県福祉のまちづくり条例

目次

前文

第1章 総則(第1条―第6条)

第2章 福祉のまちづくりに関する施策(第7条―第11条)

第3章 特定生活関連施設等の整備

第1節 特定生活関連施設の整備(第12条―第23条)

第2節 公共車両等の整備(第24条)

第3節 住宅等の整備(第25条)

第4章 雑則(第26条―第28条)

附則

すべての人が個人として尊重され、安心して暮らし、社会参加のできる地域社会の実現は、私たち県民すべての願いである。

こうした社会を実現するためには、高齢者、障害者等の行動を妨げているさまざまな障壁を取り除き、すべての人が自らの意思で自由に行動し、あらゆる分野の活動に参加することができるよう、県民1人ひとりが自らの責任と社会の一員としての自覚の下に、福祉のまちづくりに取り組む必要がある。

ここに、私たちは、共に力を合わせて福祉のまちづくりを推進することを決意し、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、福祉のまちづくりに関し、県及び事業者の責務並びに県民の役割を明らかにし、県の施策の方針を示すとともに、施設の整備の促進のための措置を講ずることにより、すべての県民が共に生きる豊かな地域社会の実現に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において「高齢者、障害者等」とは、高齢者、障害者、妊産婦、幼児等で日常生活又は社会生活において行動上の制限を受けるものをいう。

2 この条例において「特定生活関連施設」とは、次に掲げる施設をいう。

(1) 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成18年法律第91号。以下「バリアフリー法」という。)第2条第17号に規定する特別特定建築物で規則で定める一定規模以上のもの

(2) 道路、公園その他の不特定かつ多数の者が利用する規則で定める施設

(3) 学校又は社会福祉施設(第1号の特別特定建築物に該当する学校又は社会福祉施設を除く。)で、規則で定めるもの

(4) 共同住宅で規則で定める一定規模以上のもの

3 この条例において「公共車両等」とは、鉄道の車両、自動車、船舶その他の一般旅客の用に供する規則で定めるもの又はそれらの乗降場(前項第1号の特別特定建築物に該当するものを除く。)で規則で定めるものをいう。

(県の責務)

第3条 県は、福祉のまちづくりに関する基本的かつ総合的な施策を実施する責務を有する。

(市町村との連携)

第4条 県は、地域の実情に応じた福祉のまちづくりを推進するため、福祉のまちづくりに関する施策の実施に当たっては、市町村との連携を図るものとする。

(事業者の責務)

第5条 事業者は、その事業活動に関し、その所有し、又は管理する施設について、高齢者、障害者等が円滑に利用できるよう整備に努めるとともに、県が実施する福祉のまちづくりに関する施策に協力する責務を有する。

(県民の役割)

第6条 県民は、福祉のまちづくりに関して理解を深めるとともに、県が実施する福祉のまちづくりに関する施策に協力するものとする。

第2章 福祉のまちづくりに関する施策

(施策の基本方針)

第7条 県は、次に掲げる基本方針に基づき、福祉のまちづくりに関する施策を実施するものとする。

(1) すべての県民が福祉のまちづくりに積極的に取り組むよう県民意識の高揚を図ること。

(2) 高齢者、障害者等が自らの意思で自由に行動し、社会参加ができるよう生活環境の整備を促進すること。

(教育活動及び啓発活動の推進)

第8条 県は、福祉のまちづくりに関し、すべての県民の理解と関心を深めるよう教育活動及び啓発活動を推進するものとする。

(情報の収集及び提供)

第9条 県は、福祉のまちづくりに関する情報を収集し、及び提供するものとする。

(推進体制の整備)

10条 県は、市町村、事業者及び県民と連携して、福祉のまちづくりを推進するための体制を整備するものとする。

(財政上の措置)

11条 県は、福祉のまちづくりを推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

第3章 特定生活関連施設等の整備

第1節 特定生活関連施設の整備

(特定生活関連施設の整備基準)

12条 知事は、特定生活関連施設における出入口、通路、廊下、階段、エレベーター、便所その他規則で定める部分の構造及び設備の整備に関し、高齢者、障害者等が円滑に利用できるようにするための基準(以下「整備基準」という。)を規則で定める。

(特定生活関連施設の整備基準への適合)

13条 特定生活関連施設の新築、新設、増築、改築、移転、大規模の修繕又は大規模の模様替え(以下「特定生活関連施設の新築等」という。)をしようとする者(施設の用途を変更して特定生活関連施設としようとする者を含む。以下同じ。)は、当該特定生活関連施設を整備基準に適合させなければならない。ただし、敷地の状況、建築物の構造その他やむを得ない理由により整備基準に適合させることが著しく困難であると知事が認めるときは、この限りでない。

2 この章の規定の施行の際現に存する特定生活関連施設(現に工事中のものを含む。以下「既存特定生活関連施設」という。)の所有者又は管理者は、前項ただし書に規定する場合を除き、当該既存特定生活関連施設を整備基準に適合させるよう努めなければならない。

(維持保全)

14条 整備基準に適合した特定生活関連施設の所有者又は管理者は、当該適合した部分の機能を維持し、保全するよう努めなければならない。

(適合証の交付)

15条 特定生活関連施設の所有者又は管理者は、規則で定めるところにより、整備基準に適合していることを証する証票(以下「適合証」という。)の交付を知事に請求することができる。

2 知事は、前項の規定による請求があった場合において、当該特定生活関連施設が整備基準に適合していると認めるときは、当該請求をした者に対し、適合証を交付するものとする。

(特定生活関連施設の新築等の届出)

16条 特定生活関連施設の新築等をしようとする者は、あらかじめ、規則で定めるところにより、次に掲げる事項を知事に届け出なければならない。

(1) 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名

(2) 特定生活関連施設の所在地

(3) 特定生活関連施設の用途

(4) 特定生活関連施設の新築等の区分及び規模

(5) 特定生活関連施設の構造及び設備(整備基準に係るものに限る。)

(6) 前各号に掲げるもののほか、規則で定める事項

2 前項の規定による届出をした者は、当該届出の内容の変更(規則で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは、あらかじめ、規則で定めるところにより、その旨を知事に届け出なければならない。

3 特定生活関連施設の新築等をしようとする者が、当該特定生活関連施設について、バリアフリー法第17条第1項の規定による計画の認定を申請したときは、第1項の規定は、適用しない。

(工事完了の届出)

17条 前条第1項の規定による届出をした者は、当該届出に係る工事が完了したときは、速やかに、規則で定めるところにより、その旨を知事に届け出なければならない。

(既存特定生活関連施設の適合状況の報告)

18条 既存特定生活関連施設の所有者又は管理者は、知事が要請したときは、規則で定めるところにより、当該既存特定生活関連施設の整備基準への適合状況について調査し、その結果を知事に報告しなければならない。

(改善計画の届出)

19条 知事は、前条の規定による報告があった場合において、必要があると認めるときは、既存特定生活関連施設の所有者又は管理者に対し、規則で定めるところにより、当該既存特定生活関連施設を整備基準に適合させるための工事の計画(以下「改善計画」という。)を作成し、届け出るよう求めることができる。

2 前項の規定による届出をした者は、当該届出に係る改善計画の変更(規則で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは、あらかじめ、規則で定めるところにより、その旨を知事に届け出なければならない。

(指導)

20条 知事は、特定生活関連施設の新築等をしようとする者が次の各号のいずれかに該当するときは、必要な措置を講ずるよう指導することができる。

(1) 第16条第1項又は第2項の規定による届出をしないで工事をしたとき。

(2) 第16条第1項又は第2項の規定による届出をした場合において、当該届出の内容が整備基準に適合しないとき。

2 知事は、既存特定生活関連施設の所有者又は管理者が次の各号のいずれかに該当するときは、必要な措置を講ずるよう指導することができる。

(1) 第18条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。

(2) 第19条第1項又は第2項の規定による届出をしないとき。

(3) 第19条第1項又は第2項の規定による届出をした場合において、当該届出の内容が整備基準に適合しないとき。

(立入調査)

21条 知事は、この条例の施行に必要な限度において、その職員に、第16条第1項の規定による届出に係る特定生活関連施設又は第18条の規定による報告若しくは第19条第1項の規定による届出に係る既存特定生活関連施設に立ち入り、当該特定生活関連施設又は既存特定生活関連施設の整備基準への適合状況について調査させることができる。

2 前項の規定により立入調査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

3 第1項の規定による立入調査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(勧告)

22条 知事は、特定生活関連施設の新築等をしようとする者又は既存特定生活関連施設の所有者若しくは管理者が第20条第1項又は第2項の規定による指導に従わないときは、必要な措置を講ずるよう勧告することができる。

(公表)

23条 知事は、特定生活関連施設の新築等をしようとする者が前条の規定による勧告に従わないときは、その旨を公表することができる。

2 知事は、前項の規定による公表をしようとするときは、あらかじめ、前条の規定による勧告を受けた者に対し、その旨を通知し、その者又はその代理人の出席を求め、釈明の機会を与えるため、意見の聴取を行わなければならない。

第2節 公共車両等の整備

(公共車両等の整備)

24条 公共車両等の所有者又は管理者は、その所有し、又は管理する公共車両等について、高齢者、障害者等が円滑に利用できるよう整備に努めなければならない。

第3節 住宅等の整備

(住宅等の整備)

25条 県民は、その所有する住宅又は宅地(以下「住宅等」という。)について、高齢者、障害者等が円滑に利用できるよう整備に努めるものとする。

2 住宅等を供給する事業者は、高齢者、障害者等が円滑に利用できるように整備された住宅等の供給に努めるものとする。

第4章 雑則

(表彰)

26条 知事は、福祉のまちづくりに関して功績のあった者に対し、表彰を行うことができる。

(国等に関する特例)

27条 国、地方公共団体その他規則で定める者(以下「国等」という。)については、第16条から第23条までの規定は、適用しない。

2 知事は、必要があると認めるときは、国等に対し、その所有し、又は管理する特定生活関連施設の整備基準への適合状況について、報告を求めることができる。

(規則への委任)

28条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

附 則

この条例は、平成9年4月1日から施行する。ただし、第3章並びに第26条及び第27条の規定は、平成10年4月1日から施行する。

附 則(平成11年条例第45号)

この条例は、平成12年4月1日から施行する。

附 則(平成15年条例第68号)

この条例は、公布の日から施行する。

附 則(平成19年条例第21号)

この条例は、公布の日から施行し、平成18年12月20日から適用する。