2章          開発行為に係る制限等
 2節          開発許可にかかる要件

2−2−2 公共施設管理者等の同意、協議
法第32条

 開発許可を申請しようとする者は、あらかじめ、開発行為に関係がある公共施設の管理者と協議し、その同意を得なければならない。
2  開発許可を申請しようとする者は、あらかじめ、開発行為又は開発行為に関する工事により設置される公共施設を管理することとなる者その他政令で定める者と協議しなければならない。
3  前二項に規定する公共施設の管理者又は公共施設を管理することとなる者は、公共施設の適切な管理を確保する観点から、前二項の協議を行うものとする。
 本条は、開発行為の円滑な施行、公共施設の管理の適正等を確保するため、関係する公共施設の管理者から同意を得る等の手続を取るべきことを定めた規定である。
 なお、本条に基づき「同意」を得又は「協議」を終えた場合であっても、当該公共施設に関する工事を行うことについて、別途に道路法等の関係法令に基づく許認可を得る必要がある。 

1.既存公共施設の管理者の同意 (第1項)
@ 管理者から同意を得なければならないとされたのは、開発行為に関する工事によって既存の公共施設の機能を損なうことのないようにする必要があり、かつ、当該公共施設に変更を伴うときはそれを適正に行う必要がある。よって、本条にいう同意は、開発行為に関係のある部分についてのみ行われればよいこととされている。
A「公共施設の管理者」とは、法第4条第14項及び令第1条の2に基づき当該施設を管理することが定められている者のことである。
 また、私道等のように法令に基づく管理者が定められていない場合は、管理権限を有する者が、管理権限を有する者がいないときは所有権を有する者をいう。
イ「開発行為に関係がある公共施設の管理者」
      開発区域内にある既存の公共施設の管理者
      開発区域外にあって開発区域が接続することとなる公共施設の管理者
      開発行為の実施に伴って変更又は廃止される公共施設の管理者
ロ 具体的には:
  A 道路、公園・緑地、下水道、河川、運河、水路、消防水利の管理者

  B 給水事業者
  C 放流先水路(当該水路に関わる揚水機又はため池を含む。)の管理者及び水利権者
  (参考)公共施設の定義(1章2節)
B 道路法、河川法等の適用を受けない法定外公共物(いわゆる「里道」「水路」)についても本条の規定の対象となる。詳細については管理者である市町に問い合わせること。
C「開発行為に関係がある公共施設」とは、開発区域内にある公共施設のほか、開発区域外にあって、開発区域に接続することとなる道路や、開発行為の実施に伴って変更又は廃止されることとなる公共施設を含む。また、敷地に接する既存の道路について、既存の出入口の接続部分に新たな改変行為が行われない場合であっても、既存道路の機能維持の観点から同意が必要となる。
D 本条によって公共施設に該当する農業用水路の管理者の同意を得なければならない場合、当該水路と一体として影響を受けることとなる揚水機場又はため池で、当該水路の管理者と異なる者が管理するものがあるときは、水路の管理者の同意とあわせて、当該揚水機場又はため池の管理者の同意も必要となる。
E 開発区域から河川、農業用水路へ放流する場合、必要があるときはこれら施設の管理権限を有しない水利組合、水利権者、農業用水使用関係者と開発許可手続とは別に十分協議、調整を行うべきものとされている。
F 公共施設の管理者とその施設の用に供する土地の所有者が異なる場合には、公共施の用地の所有者の同意も必要である。ただし、公共施設の管理者にその用地の処分権限までも委任されている場合は、あらためてその用地の所有者に同意を求める必要はない。
また、法第40条第1項の規定により、従前の公共施設に代えて新たな公共施設が設置される場合には、公共施設の管理者の同意のみで足りる。


2.新設公共施設管理者等との協議(第2項
 開発行為等により新たに設置される公共施設は、適切に管理される必要があることから、当該公共施設の管理者となるべき者と開発許可を申請しようとする者との協議をあらかじめ行わせることとされている。
 また、一定規模以上の開発行為は義務教育施設、水道、電気、ガス等の整備計画に影響を及ぼすので、これらの施設の設置者等とも協議しなければならない。
@ 新たに設置される公共施設を管理することとなる者。水道事業者から給水を受ける場合にあっては、開発区域の面積が20ha未満であっても協議を要する。
イ 「開発行為又は開発に関する工事により設置される公共施設の管理者
      開発行為又は開発に関する工事により新たに設置される公共施設の管理者
      開発区域内にある変更又は廃止される公共施設の管理者
ロ 具体的には:
 A 道路、公園・緑地、下水道、河川、運河、水路、消防水利の管理者 

 B 給水事業者
A 開発区域の面積が20ha以上の場合は、@に掲げる者に加えて次の者とも協議を行わなければならない。
 イ 水道事業者
 ロ 義務教育施設の設置義務者(市町村)
 ハ 一般電気事業者及び一般ガス事業者(開発面積40ha未満の場合を除く。)
 ニ 鉄道事業者及び軌道経営者(開発面積40ha未満の場合を除く。)


(説明)[昭和56年7月16日 計民発第23号]
 水道事業者による協議は開発区域の大小を問わず、水道事業者からの給水を受ける場合は協議がととのうことが法第33条第1項第4号の開発許可基準に適合しているものとする。