5章 市街化調整区域に係る基準
 1節 立地基準

5-1-3(4) 農産物等の処理・貯蔵・加工施設(法第34条第4号)
         農林漁業施設、農林漁業用住宅(令第20条)
 本号及び法第29条第1項第2号において、次のとおり「農林漁業施設」「農産物等の処理、貯蔵又は加工するための施設」及び「農林漁業用住宅」の基準が定められている。
1.農林漁業施設(法第29条第1項第2号前段、法第34条第4号前段)
 市街化調整区域内で農林漁業に従事している者の業務の用に供する建築物で、次のすべてに該当する施設は、法第29条第1項第2号前段に基づき、本号によらず開発許可不要で建築できる。
2.農産物等の処理、貯蔵又は加工するための施設(法第34条第4号後段)  農産物等の処理・貯蔵・加工に供する施設で、次の①、②及び③に該当するものは、本号後段に基づき、許可対象となる。なお、「処理、貯蔵」には、集出荷、選果、保管を含むとされている。(参考:指針Ⅲ-6-4)
①当該市街化調整区域で生産する農林水産物(材、原料)を扱うことを主たる目的とすること(当該原料の1/2以上を当該都市圏より算出するもの。)
②当該施設の用途が、次のような業種の用に供するものであること。
イ 畜産食料品製造業
ロ 水産食料品製造業
ハ 野菜缶詰・果実缶詰・農産保存食料品製造業
ニ 砂糖製造業
ホ 精穀・製粉業
ヘ 動植物油脂製造業
ト でんぷん製造業
チ 製茶業
リ 配合飼料製造業
ヌ 一般製材業
ル 倉庫業
③次のすべての要件に該当するもの
イ 位   置 : 施設の用途に応じて周辺居住環境に影響を及ぼさない土地であること。
ロ 敷地面積 : 必要最小限であること。
ハ 延べ面積 : 必要最小限であること。
ニ 階   数 : 必要最小限であること。
ホ 併設施設 : 用途上不可分の倉庫、事務所、車庫を含む。
ヘ そ の 他 : 敷地の周囲に植栽など、周辺に配慮した計画であり、かつ公共下水道整備区域を除き、生活排水の適切な処理のための合併浄化槽設置、油分が排水に含まれる場合は油水分離槽設置するなど、適切な放流先が確保された排水処理施設を有していること。また、市町の土地利用計画及び市町の基本計画に支障をきたさないものであること。

3.農林漁業用住宅(法第29条第1項第2号後段)
 農業、林業若しくは漁業に従事する者の住宅で、以下のすべての要件に該当するものは法第29条第1項第2号後段に基づいて、本号によらず開発許可不要で建築できる。
① 世帯構成員の1人以上が、次のイ~ハのいずれかに該当すること。この場合、被傭者又は兼業者は許容されるが、臨時的雇用者は含まれない。(参考:指針Ⅲ-2-2-(2))
イ 日本標準産業分類/総務省(平成14年3月改訂)の「A-農業」に生業として従事し、次のいずれかに該当すること。
 A 1,000㎡以上の農地を耕作する権原を有し、当該業務に従事している者(農業に従事していることを証する農業委員会の発行する書面により確認する。)
 B 自らの生産する農畜産物の販売等により農業所得が年15万円以上の収入がある者(市町長の発行する農業所得証明書により確認する。)
 C 農業生産法人(農地法第2条第7項)の構成員で、年間60日以上当該業務に従事している者(当該業務に従事した年間日数を証する法人の発行する書類により確認する。)
ロ 日本標準産業分類の「B-林業」に生業として従事し、次のいずれかに該当すること。
 A 当該業務に従事している者(林業に従事していることを証する市町及び森林組合の発行する書面により確認する。)
 B 自ら育成した林業生産物の販売により林業所得が年15万円以上の収入がある者(市町長の発行する林業所得証明書により確認する。)
ハ 日本標準産業分類の「C-漁業」に生業として従事し、次のいずれかに該当すること。
 A 遠洋漁業を除く当該業務に従事している者(漁業に従事していることを証する市町及び漁業協同組合の発行する書面により確認する。)
 B 自ら採補、養殖した水産動植物の販売により漁業所得が年15万円以上の収入がある者(市町長の発行する漁業所得証明書により確認する。)
② 当該従事者の主たる事業場(漁業の場合は漁港等の主たる水揚場)が、市街化調整区域内にあること。
③ 建築する住宅が、主たる事業場と同一の市町区域内にあること。ただし、住宅と主たる事業場同一集落内で隣接市町であるときは、この限りではない。
法第34条(開発許可の基準)

四 農業、林業若しくは漁業の用に供する建築物で第29条第1項第2号の令で定める建築物以外のものの建築又は市街化調整区域内において生産される農産物、林産物若しくは水産物の処理、貯蔵若しくは加工に必要な建築物若しくは第一種特定工作物の建築若しくは建設の用に供する目的で行う開発行為
<参考:法第29条第1項第2号、令第20条>

法第29条(開発行為の許可)
  …開発行為をしようとする者は、あらかじめ、…都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、次に掲げる開発行為については、この限りでない。
 二 市街化調整区域、区域区分が定められていない都市計画区域又は準都市計画区域内において行う開発行為で、農業、林業若しくは漁業の用に供する令で定める建築物又はこれらの業務を営む者の居住の用に供する建築物の建築の用に供する目的で行うもの

令第20条(法第29条第1項第2号の令で定める建築物)
法第29条第1項第2号及び第2項第1号の令で定める建築物は、次に掲げるものとする。
一 畜舎、蚕室、温室、育種苗施設、家畜人工授精施設、孵卵育雛施設、搾乳施設、集乳施設その他これらに類する農産物、林産物又は水産物の生産又は集荷の用に供する建築物
二 堆肥舎、サイロ、種苗貯蔵施設、農機具等収納施設その他これらに類する農業、林業又は漁業の生産資材の貯蔵又は保管の用に供する建築物
三 家畜診療の用に供する建築物
四 用排水機、取水施設等農用地の保全若しくは利用上必要な施設の管理の用に供する建築物又は索道の用に供する建築物
五 前各号に掲げるもののほか、建築面積が90㎡以内の建築物